コンヤからパムッカレへ

 パムッカレ(綿の城)を新聞紙上ではじめてみたのはいつのころだったか? その美しさとフシギさに一度はこの目で見たいとずーっと思い続けてきた。それが今、この目でみられる。またもや天気には恵まれず、横なぐりの風に雨もパラパラ!いい条件とはいえないけれど、期待に胸が躍る。
 バス移動に時間がかかるトルコとはきいていたけれど、コンヤからはかなりの距離。ホテルを8時半に出て、途中、早めの昼食をとりやっとパムッカレの白い台地が見えてきたのはお昼をとっくに過ぎていた。
 
こんな平原の中バスは走る。


平成9年4月15日
(中日新聞)


パムッカレを訪れると幸せになると言う言い伝えがあるとかで披露宴の後訪れる新婚さんが多いと聞く
   
  
         
  
         
この五枚の新聞記事は以前私が
切り抜いておいたもの。

確かあったはずと古い
スクラップブック探してみた。

マサカ五枚もあったとは・・。
現在はこんな見事な光景は見られない 驚きの古代温泉プール    菜の花を連想させる
 パムッカレの枯渇の原因はこの丘の上に建てられた五つのホテルの排水にあるという。そのためにトルコ政府はそれを全部買い取り取り壊して麓にホテルを移したという。
 私が行った時にはこの黄色い花、ストゥレンが咲いていたようには見て取れなかった。とっくに絶えたのかもしれない。この花は薬草だけれど、口にすると毒だそうな。羊はゼッタイこの花を食べないと言う。


目の前でザクロジュースをつくってくれる。

右は清掃作業をする人
ランチを取ったレストラン。

窓ガラスにキノコの画がデザインされているので、特産なのでしょう
そういえば、トルコでは
キノコ料理が一番美味しかった。
 ヒエラポリスの遺跡に近づく頃、パムッカレの白い台地が見えてくる。あれがパムッカレですよ、と言われてみんなバスを降りてカメラに夢中になる。遠くに白い台地が見える。 まだまだこれからいくらでも撮るところはありますよ、とガイドが言う。 着いたところは、パムッカレのすぐそばにある遺跡、 ヒエラポリスと、 死者の街と言われる、ネクロポリス。
 
ネクロポリスの遺跡

 ネクロポリスは古代都市ヒエラポリスの温泉療養に来て治療の甲斐なく死んだ人を葬った街。死者の町
 墓、石棺、共同墓地など、様々な形の墓所が無数に点在している
いわゆる死者の街である。
      白い台地が見えて来た               上の三枚の写真、はヒエロポリスの外にある、ネクロポリス(死者の街)
ヒエラポリスの遺跡

 ヒエラポリスはBC.2世紀にベルガモン王国((B.C.263〜133)が建設した都市。後にローマ帝国に統合された。
     ドミティアン門      アルカディア通り アルカディア通りで ドミティアン門を
振り返る
   ネクロポリスの一部
パムッカレ(石灰棚)

 カルシウムと二酸化炭素が結合して炭酸カルシウムとなり、台地に落ちながら固まっていった石灰棚。近年は開発が進んで温泉が枯渇しかけているとか。そのため一時、入ることが禁じられたけれど、観光客の要望によって又入ることが許可されました。運が悪いと時によっては水のないこともあるそうだ。

 みな、タオルとビニール袋持参である。靴を脱いで入る。湯は温かくて気持がいいけれど、底はごつごつと、しかも尖っていて足の裏が痛くてまともな姿勢では歩けない。けれど珍しい体験でみんな楽しそう。依然として風は強く高いところに立つと吹き飛ばされそうな程の強風だったけれど、ここにいる間だけでも、雨がそれほどでもないのがなによりでした。
     ここが靴を着脱するところ

クレオパトラも入ったと言う温泉
イズミールのホテルへ
イズミールが近づく
 なぜか画一的な住宅群
夕  景 
(バスの中から)
 洗車をする 土地の人 ガラスで成型された 洗面台
 
ホテル
 この日のホテルは、この年の2月にできたばかりの新しいホテル。洞窟ホテルの事を考えると雲泥の差。 しかし、夜、パッキングをしている時急に一瞬にして真っ暗!室内の電気が全部消えた。一瞬、ポカン・・・とする。地震の時の心得も何もあったものではない。

 幸い懐中電灯は持っていたものの、我々で直せるものでもなく、急いでK君を呼んだ。彼もあちこち調べていたけれど、わからず、やがてホテルの係りの人がやってきていろいろ調べてくれたけれど、一向に埒が明かない。とうとう外部から人を呼んだ。あれこれ調べた挙句、天井裏に上がってごそごそ・・。ああ、やっと点灯。その間、彼は一切無言で、ニコリ・・・ともせず立ち去って行った。
ぼーっと突っ立って眺めている私たちの顔をじろりと一瞥して・・・。


 これが私を襲ったこの旅一番目の災難!! 「今度はナニをやらかしてくるの?」と言ったともだちの言葉が頭をよぎる。けれど、これは私のせいじゃあないヨ・・・と、胸のうちでシッカリ呟いた。

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