アンカラ 
 アタチュルク廟

 イスタンブールから空路アンカラへ。

 近代トルコの建国の父と言われる、ケマル・パシャが葬られているのがこのアタチュルク廟。アタチュルクとは、トルコの父という意味だそうな。市内のいたるところに彼の肖像画が掲げられ、紙幣にも彼の顔が大きく印刷されている。

 ケマル・パシャ1922年にトルコ共和国を建設し、トルコの近代化を図る。 スルタン、カリフ制の廃止。アラビア文字を廃してローマ字をとり入れ、一夫多妻、トルコ帽を禁止、女性のベール禁止、そして選挙権を認め、政教分離など、彼が行った改革は近代トルコの基礎となっている。

 ケマル・パシャ一人のために何故こんなに立派な廟が建てられたのか・・・。トルコの人のケマル・パシャに対する思いが如何に強いかがわかる。 彼が矢継ぎ早に行った改革がそれまでトルコが味わった幾多の苦難の歴史に終止符を打つものとして大勢の市民に歓迎されたのではないか。


 アタチュルクは日本の明治天皇をを大層尊敬していたと言う。明治維新の日本の改革を新生トルコのお手本にしようとしていたとも言われているし、日露戦争でロシアに勝った日本に好意を抱いたとしても不思議はない。

 明治22年(1890)にロシアの軍艦が和歌山県沖で台風に遭い587人が命を落としたが、69人を串本の漁師が必死で助けたことは有名である。
 そのお返しでもあるまいが、イランイラク戦争のとき、危険を冒してイラクに残された日本人216名をトルコの飛行機で救い出したことも記憶に新しい。そんな事からトルコの人の日本人に対する目はおおむね親しげであった。 商売がらみの一部の人を除けば・・・?
  トルコの国旗と、アタチュルクの肖像
  いたるところに見られる
  アンカラ市内のアタチュルクの騎馬像    広大なアタチュルク廟
      棺はこの下に棺が置かれている。 
      かすかに見える丸い形は花輪
       棺の上は美しい金色の天井   多分アタチュルクについて書かれていると思う
                          
足もとは敷石が雨にぬれて美しい  天井も美しい    ながーい列柱
       アタチュルクが使っていた車   優秀な若者がじっとと立っているだけが勤務        でも、これが名誉な仕事だそうな
                      
         棺に備える花輪を担いでくる人。毎日変えるのかな?                       市内が一望できる
                           
                広場の一角にある花壇                        アプローチには見事なピラカンサがいたるところに。
アンカラ
   
交 差 点 ベビーカーを押して道路を渡る若いママ この人の仕事が何なのかわからない
こういう人を何度も見かけた
アナトリア文明博物館

 ここは旧石器時代{一万年前まで)から新石器時代、青銅器時代、ヒッタイト時代、フェニキア時代までのトルコで出土したものが展示されています。この建物は元は隊商宿とも、バザールであったとも言われていて、アタチュルクがこれを創ったのは、自分たちがもともとトルコ民族であったことを世に示したかったからだ、という説もあるそうで、展示されている遺物はトルコの原点とするにふさわしいような見事なものばかりでした。

 1997年にヨーロッパ一の博物館に選ばれただけあり、旧石器時代〜新石器〜アッシリア〜ヒッタイト帝国時代の様々な遺跡にあったものをオリジナルのまま保存、展示している。 写真撮影は自由というのもうれしいことです。
                アナトリア文明博物館                       お宝としか思えない像が庭に何気なく置かれているのに驚く       
キベレ (地母神像) 多産、豊饒のシンボル。
赤子を産み落としている様。両側に、豹が護っている。この館内で一番心を奪われた像。
チャタルフユック遺跡から出土。 BC.6500〜5600。 力強さと存在感に心ヲ奪われる。          
           キベレ (パンフレットより)
楔形の文字。
トルコ語以外の解説が一切書いてないので説明を受けない限り何が書いてあるのかさっぱりわからない
王の門・・本物である。ハトゥシャッシュ(ボアズキョイ)の遺跡にあるのがレプリカとか。 これはエジプトのラムセス2世の王妃からヒッタイトの王妃へ送られた当時の手紙だそうである。両国の密接な関係がわかろうというもの。古代史で1国の女王から他国の女王への文書が残っているのはオドロキだが、家庭内の相談事まで書いてあるそうな。
因みに封筒代わりに粘土で覆ってプライバシーは保たれていたとか。
精巧な装身具   美しい土器 私の好きな色と文様
BC3000から2000の動物像 BC17.ボアズキョイの女神像 大きな 馬の頭部
スタンダード (燭台の意味がある) スタンダード。三頭の鹿をかたどっている
高度な冶金技術の傑作
ヒッタイト時代の太陽の表面?(パンフレットより)
館内はきちんと整理されて清潔。
ランチをとったレストランの前庭 この野菜サラダは何度もお目にかかる   白い飲み物はヨーグルトを使ったアイラン
   (酸味があって少々塩味。さっぱりした飲み物)
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