グエル公園
ここに一歩足を踏み入れた途端、うーん、違うなー、という感覚に襲われました。
すべてがアンバランス、日本の、わび、さび、とまでは言いませんが、枯山水を見慣れた目には奇妙にすら映るものばかり。
色とりどりの粉砕タイルを使ったベンチやトカゲの噴水。
これは通路なの?トンネルなの?これは天井なの?こ れが床?と自問自答を繰り返しながら、ガウディはご当地でも、かなり特異な存在であるとは知りつつも、百聞は一見に如かず、とはよく言ったものと納得しながら園内をまわりました。
サグラダ ファミリア (聖家族教会)
1882年から計画に着手、翌年からガうディが引き継いだといわれるこの教会の完成にはまだまだ200年を要するといわれています。
中に入ると観光客のと通る目の前で工事が進行中です。
見れば見るほど、スケールの大きさ、着想のユニークなこと、気の遠くなるような作業には驚くばかりです。
私は、名古屋城の園内でこれの何分の一かのモデルを見ましたがとても比ではありません。
日本に300年もかけて作られた建造物があるでしょうか。
世界最古の木造建築の法隆寺が、1300年を経た今も美しく残っている事を思い合わせますが 双方を、同じ比重で比べる事はできませんね。
モンセラート 奇岩と黒いマリア様で有名なモンセラートです。
大規模な地殻変動で隆起した奇岩の連なりは目をみはるものがあります。山頂近くの広場には覆い被さるように巨岩奇岩が迫っています。
その足元には12世紀頃、牧夫が掘り出したと言う黒いマリアを祀る聖堂があります。
中へ一歩足を踏み入れた私たちは、はぁっと思わず溜息をもらしました。なんの装飾もない素朴な聖堂です。
薄暗い階段を上がって行くと小さな祭壇に、時代を経て黒くなったマリアが中央に祀られ、じっと見つめていると、急に荘重なオルガンの音色(生演奏ではありません)が聞こえ、ふと下を見ると黒い僧衣の神父が手燭を持って現れ、堂の両側の燭台に一つ一つゆっくりとした歩みで灯かりを点して行かれました。
都会を遠くはなれたこのようなところで、毎日々々こういうことが続けられているのですね。
私にとっては忘れられない記憶です。
聞けばここはカタルーニヤの聖地とも言われ、カタルーニヤ人の信仰と民族意識の中心地であるともいわれています。
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