上   海

09/4/5〜4/7
中国に足を踏み入れたことはない。台湾と香港には行ったけれどそれはずっと以前のことである。二泊三日の駆け足旅行で、最近の中国事情をどれだけ感じ取れるものか、甚だおぼつかないけれど、まずはなにごとも観てみなければはじまらない。

上海は首都北京に次ぐ第二の都市だけれど、住民の生活は北京より豊かですとガイドの王さんは言う。
人口は、地方からの流入者、外国企業の駐在員など合わせると、2300万人とか。東京よりはるかに多いことにまず驚く。来年の上海万博を控えて、市内は工事中のところが多い。湿度の高さとその塵埃とで晴れた日でもどこも霞んで見えるのがなんとなくもどかしい。

しかし左の画像は上海空港。広々として清潔そのもの。朱色と金の装飾が私の目を見張らせた。ここから世界最速というリニアモーターカーに乗って上海市内へ向かう。



世界最速という リニアモーターカー


時速300キロの表示を狙ったけど・・・
座席の青いシートカバーが却って清潔感を損なう
女性乗務員 駅に着くと早速カメラを外に向ける人たち 駅を出ると高層ビル群が目に飛び込んできた
               
上海の街を東西に二分する川、黄浦江の東岸はこのように現代建築が並ぶ。

左はTV塔、「東方明球電視塔」と言う。 真ん中あたりの四角い栓抜きのような形のビルが森ビルグループが今までのノウハウを注ぎ込んだプロジェクト。地上101階、高さ492m、世界一の高さを誇る「上海環球金融中心」。帰国の日私たちはここへ上がった。

居並ぶ観光バスの群れは、日本の観光地とあまり変わらない。TV 塔と森ビルの中ほどの低い地球儀のような建物は、「上海国際会議中心」
豫 園 へ 
先ず向かったのは豫園。豫園とは愉しいところという意味とか。

昔、上海の役人が父親のために造った庭園で、1559年から9年をかけて完成。1956年から修復作業が始まり、上海では観光の定番コースになっている。よほどの高級官僚だったとしか思えない。

豫園の周りは豫園商城といって、商店街になっているが その人の多さにびっくりする。

時間が許せばもっと狭い路地や裏通りを歩いてみたかった。
豫 園 商 業 街 豫 園 商 業 街
繁華街というのにこの改修工事中の竹の足場には驚いたけれど同時に、「竹に雪折れ無し」という言葉も思い出していた 西瓜の 切り売り 串刺し!


中国の算盤、 「算人由来」と読める
緑波楼の横の池を渡って豫園に入る 


園 内
豫 園 の 門。 古くて味がある 反り返った 屋根と 石庭が 目を惹く
中央の石は「玉玲瓏」と呼ばれる奇石。穴がたくさん空いているものほど良いとされる ピンクのやさしい花に目を惹かれる。 花の名前はわからない
豫園商街の人ごみを歩いているとガイドの王さんが、「今まで混雑の中ばかりでしたから、少し雰囲気を変えて行きたい人だけ南京西路の方へ行きましょうか」」と、教えてくれたのが下の近代的なファッションビル。

今までのごちゃごちゃした町並みもそれはそれで面白いが、少々疲れを覚える。中はこれが中国?といいたくなるような海外の有名ブランド店が顔を揃えている。でもショッピングをしている人は殆ど見当たらない。私たちが店を覗き歩くだけのようだった。ご他聞にもれずここも世界同時不況の波をかぶっているのかしら?今までの雑多な雰囲気はどこへ?

一階のフロアの片隅では、ピアノ、ヴァイオリン、チェロなどが曲を奏でているけれど、立ち止まって聴いている人はない。クーラーの利いた広いホールで私たちの疲れは吹っ飛んだ。くたびれた、といってバスに残っている人もいる。 来ればいいのにね、と親しくなった人たちと話し合った。


水上レストランにて 海鮮料理


西岸の 租界あたりの 夜景
吹き抜けの広々とした空間が心地良い
水上レストランで食事をとりながら、昼間の喧騒がやや残りはするものの、湿り気を含んだ夜気に滲む租界あたりの古い建築のライトアップはとてもロマンチックで忘れられない。 もう一度上海へ来ることがあったら、やっぱりこの夜景はもう一度観たいと思う。
top next