06/4/28


黒   門
 尾張徳川家の邸宅であった徳川園が名古屋市に寄付されたのは1931年(昭和6年)。 寄付をしたのは第19代当主徳川義親(ぎしん)。マレーで虎刈りを行ったのが元となり「虎刈りの殿様」「虎刈りの侯爵」とよばれた有名な人でもあります。

 この日私が訪れたのは、庭園内の牡丹園に咲き誇る美しい牡丹の数々を観るるためでしたが、美術館のテーマが「尾張徳川家の収納術」。『術』という言葉に惹かれて美術館も観てきました。 義親という人は尾張徳川家伝来の宝物のの散逸を防ぐために、名古屋では美術館を創設し、東京では自ら「蓬左文庫」と名づけ同家の蔵書の公開を始めました。戦後の財政危機では文庫の名古屋市への売却を決断し、おかげで伝来の宝物は散逸することなく現在に至っています。大は長持ち箪笥、鎧兜から小はごくごく小さな備品まで、徳川家が実際に使用したものばかり、すべて記録されている綿密な努力の結果には頭が下がる思いでした。

 よく知られているのが、国宝「源氏物語絵巻」と、春行われる「尾張徳川家の雛まつり」。特に「源氏物語絵巻」は昨年、平成の復元模写が完成し話題となりました。

 以前私がこの近くに住んでいた頃は、園内に区の図書館があり、庭園といっても余り整備も行き届いていない雑然としたものでしたが、大規模な再整備を行い平成16年(2016)池泉回遊式庭園として生まれ変わりました。

 上の「黒門」は明治33年(1900)に完成した尾張徳川家の遺構で、総けやき造りの三間医薬門。昭和20年(1945)の大空襲による被害を免れた数少ない遺産であり、武家屋敷の面影を伝える貴重な建物です。

 美術館の中は撮影禁止なので、↓のパンフレットからその様子をご想像ください。 ( click で画像が大きくなります)
門を入ると正面に美術館 右手に蓬左文庫 虎 仙 橋
湖に見立てた竜仙湖 正面の建物は 観仙楼 右に見える低い屋根は 船小屋 牡 丹 園


庭園の一隅には、まだ゙桜と花桃が・・。
龍門 の 滝 牡丹はいたるところに
小高い斜面から庭園をみおろす  山吹の黄色が目に鮮やか     著莪も花盛り
建替え以前の美術館の入口が保存してある 徳川美術館と言えば源氏物語絵巻 閉館は16:30
園内の和風レストラン (要予約)
往きの道の塀 黒門横の小さな水路 帰り道の塀
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