マッターホルン
この日は、ツエルマットから、登山電車で、ゴルナーグラート(3131m)展望台へ行きあのマッターホルン(4477m)やモンテローザの景観を楽しむのです。でも、必ずしもいい条件とは言えずホテルのベランダからもガスっている事が一目瞭然。快晴のお山にお目にかかれる保証はないのです。
           ホテル の 近 ホテル前。小さい川だけど水量も多く流れも速い
少々見難い地図ですが上の地図で見ると、右下方のツエルマットから、ギザギザレールの上を電車はエッチラと登って行く。線路はアプト式ラックレールと言って、二本のレールの中間にもう一本、歯型レールを使って急勾配を上がっていくのです。

途中で電車が止まって、いつまでたっても動かない。日本だと、スグ、事故か!と不安になってしまうけど、しばらくしたら、下から機関車がもう一台やってきて、後ろから押し始めて、やっと動き出す。 タノシイ!

これより下に画像は click で大きくなります。
展望台にあがるけれど、ガスが立ち込めてなかなか、マッターホルンはその姿をみせてはくれない。あきらめて帰リ出す人もいたりして。でもハレオンナ揃いの私達というより、女心となんとかよね〜、とか、待てば海路の日和よね、とばかりに私達は粘って待つことにした。

山にかかった雲は左から右に僅かだけれど動いている。ああ、もうスグ雲が切れる・・と、じりじりしながら雲がさっと切れてくれるのを待つのだけれど、このときはとうとうマッターホルンの山頂をはっきり見ることは出来なかった。
もうチョット、もうチョットと、シャッターを切りながらフィルムを一本使い果たしてしまった人もいた。
それでも、コレだけの写真がとれたと言う事は、まずまず感謝しなければいけません。全然観ないで降りてしまった人もいたのですから。 尤も、一旦下山して、三時ごろ又上がって、雲ひとつない景観に出会えた人もいたそうな。
私は思わず独り言をいっていた。
「デモ、少しぐらい雲があったほうが面白いわ。」  同感を示してくれた人もいた。
下山する時、電車の中から見た風景はスバラシイ!そしてマッターホルンの景観をともにしながら歩いている人を見たのにも驚いた。こんなおいしい空気を味わいながら、こんな大きな美しい景観の中を歩けるなんて、ナンテすばらしい事か!
飛 行 雲 !  (翌 朝)
早朝赤く染まったマッターホルン 左 か ら  右 へ 

 条件がよければ刻々と金色に姿を変えていくマッターホルンがみられるということで期待をしていたけれど、それはありませんでした。今日はエギーユ・デュ・ミディへ出かけるという日。

 けれど7時少し前「あ〜っ!」という声に驚いてベランダにでてみると、ナント!雲ひとつない!そよとの風もない!青空のマッターホルンを横切ろうとする一筋の白い線!これが
飛行雲でなくてなんだというのでしょう!
その白い筋はやがて山の稜線の向こう側に隠れ、やがてまたあらわれて尾を引いていく。なんて幸運なシーンを目にしてしまったことか!
 この写真は私のこの旅の唯一の自慢でもあり、誇りにもなった写真です。 見つけてくれた友に、感謝々々!

 

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